冬は恋の季節と言われます。中でもクリスマスは気になる女性を射止めるまたとないチャンスであり、恋に生きる方々にとっては絶対に外せない勝負所でしょう。
一方、恋愛に興味がない人にとっては、クリスマスに向けての世間の盛り上がりに対し、腹立たしさや白けた感情を抱いているかもしれません。
今回は、恋のイベントを楽しむ方、そうでない方、どちらが読んでもためになるクリスマスの由来をご紹介します。
元は冬至の祭りだったクリスマス
クリスマスはイエス・キリストの誕生日を祝うイベントとされていますが、史実のイエスの誕生日が正確に判明している訳ではありません。
元々は古代ローマで行われていた冬至の祭りがあり、ローマ帝国のキリスト教公認後に土着の信仰と混ざり合って出来たのがクリスマスの習慣だと言われています。
太陽を信仰していた古代ローマ人は、冬が近付いて日照時間が短くなることを死の訪れとして恐れており、日照時間が再び長くなり始める冬至の日を太陽の復活としてお祝いしていました。その後、キリスト教が広まったことで、この世を照らす光とされたイエス・キリストの降誕を祝う祭りに変わっていったのがクリスマスなのです。
欧米でのクリスマスの習慣
よく知られたことですが、欧米ではクリスマスは若者がバカ騒ぎをする日ではなく、家族と一緒に静かに過ごす日とされています。
カトリックの影響が強いイタリアやフランス、スペインなどでは、12月初旬からクリスマスカードの贈り合いなどが始まり、23日頃にツリーなどの飾り付けをして、24日のクリスマス・イブから25日当日を家族で祝います。クリスマスのお祝いは、年が明けて1月6日の公現祭まで続きます。
イギリスやアメリカでも、クリスマスは家族で一緒に過ごす喜びを味わう日という認識です。ツリーやリースの準備を家族で行い、クリスマス当日は家庭料理を味わいます。敢えて外出するのは教会のミサに行くときくらいです。
こうして見ると、欧米でのクリスマスはちょうど日本の正月休みのようなものといえるでしょう。24日から年明けまでは役所や会社もクリスマス休暇になり、お店も休みになります。クリスマスに恋人とディナーに出掛けるのは日本だけのスタイルなのですね。
日本のクリスマスの起源は?
日本では16世紀、現在の山口県でイエズス会の宣教師が日本人信徒を招いてミサを行ったのが初めてのクリスマスだと言われています。しかし、江戸幕府がキリスト教を禁止したことで、それ以降明治時代に至るまで日本でクリスマスが顧みられることはありませんでした。
明治に入ると、日本でも百貨店がクリスマス商戦を打つようになり、大正時代には子供向けの雑誌でクリスマスの話が盛んに紹介されるようになります。大正天皇が12月25日に崩御したことから、昭和に入るとこの日が先帝祭として休日になり、それを切っ掛けとしてクリスマスの習慣は広く普及しました。
昭和3年の新聞には既に「クリスマスは今や日本の年中行事となり、サンタクロースは立派に日本の子供のものに」と書かれています。戦後の祝日改定によって先帝祭は休日ではなくなりましたが、その後もクリスマスは年中行事として定着し、今日見られる通りの一大商戦期となっているのです。
原点通り家族と過ごす方、世間の流れに乗って恋人と楽しむ方、ここぞとばかりに一人を満喫する方。
どんな過ごし方をしても許されることこそ、日本のクリスマスの特徴なのかもしれません。
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