「つまらないものですが…」日本語の奥ゆかしさ

「つまらないものですが…」友人や上司に贈り物をする時など定番の言葉ですね。
日本人独特の謙遜と「御礼は不要ですよ」という気持ちを、両方表している常套句です。
奥ゆかしさを感じられるいい言葉だと思うのですが、ちょっと気に入らない人もいるそうです。
それは何故でしょうか?

 

「つまらないもの」を人にあげる意味

もちろん、この「つまらないもの」ってのはあげる物が粗悪という意味ではありません。
「大したものではありませんからそんなに期待しないで下さいね」といった感じでしょうか。
上にも書いてるように謙遜ですね。

ですが、こう思う方もいるでしょう。
「つまらない物って謙遜するなら最初から人にあげなければいいのに」と。
これもこれでその通りだと思います。

こういう謙遜の言葉が好きだという人もいれば、必要以上にへりくだられることを嫌う人もいますよね。
多種多様の考え方があるので、マナーで縛りつけるのは難しいでしょう。
「愚妻」「愚息」なども、自分の家族をへりくだって紹介する言葉です。
愚かな妻や息子という意味はもちろんありません。
でもそのままの字面だとそう読めてしまいます。
正直、こうやって紹介される家族もあまり良い気分はしないかもしれませんね。

これらは全て会話の相手を持ち上げて自分を下げる謙譲語の仲間です。
英語に直訳するとそのままの意味になってしまうので、謙遜の意味はあまり伝わりません。
日本語が他の言語に比べて難しいと言われている理由は、謙譲語にあるんじゃないかなとも思います。
とはいえ、こういう曖昧で難しいけど、どこか奥ゆかしさを感じるところが日本語の素晴らしさでもありますよね!

 

「つまらないものですが」に限らず、言葉の裏を読み取るのって難しいことですね。
その場その場に合った言葉をチョイスをするのは大変ですが、相手への思いやりを忘れず言葉を選んでみましょう。

本日も最後までお読み頂きましてありがとうございました。

 

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