日本の紳士であれば座布団の扱い方は完璧にしておきたいところ。
上司の家に招かれた時や結婚の挨拶の時など、和室のマナーがしっかり出来ていなければ評価を下げてしまう原因になるかも知れません。
まずは和室のマナーの基本である座布団の扱い方をマスターしましょう。
座布団の表と裏はどっち?
通常、座布団の真ん中に糸で刺繍したバツ印があるかと思います。
見覚えありますよね?
そのバツ印がある方が表です。
座布団は表を上にして置きます。
ちなみに前と後ろもあり、ファスナーがついている方が後ろになりますので覚えておきましょう。
座布団を踏んではいけない!
どんな状況でも座布団は絶対に踏んではいけません。
非常に無礼な行為になります。
座布団を踏むということは「もてなしの心を踏みにじる」「お客様や座る方自身を踏みつける」と変わりない行為になりますのでどんな場面においても座布団は踏まないように注意しましょうね。
座布団を裏返してはいけない!
人に座布団を譲る時は裏返してというのがマナーで聞いたことがある人もいるかも知れませんが、基本的に座布団は裏返したり、位置を変えたりするのはダメです。
寄席などでは落語家が変わるごとに座布団を裏返しますが、これは寄席だけのマナーになりますので、勘違いしないように気をつけましょう。
ちなみに座布団を人に譲る時は、表面をサラッと手で撫でる動作をして渡せばOKです。
挨拶をして勧められてから初めて座布団に座る
他人の家にお邪魔したときなど、軽く立ち挨拶したからといって勝手に座布団に座ってはいけませんよ。
和室のマナーとしてはまず挨拶は座って挨拶をし、家主に座布団を勧められてから初めて座りましょう。
座布団への座り方は両手を座布団の向こう側に置いて、正座のままにじり寄るようにして座るのがマナーです。しつこいですが、足の裏で踏んではいけません!
馴じみの友人関係ならそこまで気を使う必要はないかと思いますが、上司やお客様の家に招かれた時、結婚の挨拶の時など十分に注意しましょう。
ちなみに何か手土産を持ってきた際は、最初のあいさつの時に渡しましょう。
座布団に座ってから卓上で渡すのはマナー違反です。
なぜ座布団にすぐ座らないのか
座布団にすぐ座らないのは家主に「あなたを信用しています」という意味を与えるところから来ているようです。
その昔、武士の時代では畳の下から刀で突かれる、という危険性もありました。
座布団に座ればそれがクッションになり、下から刀を突かれても多少は傷を浅くすることが出来るでしょう。
すぐ座布団に座らず、自分を無不備にする事で「あなたを信用しています」という意思表示になるということですね。
これも時代が生んだマナーなのかもしれません。
またそれとは別に座布団をはずす事で相手よりへりくだる意味もあるようです。
座布団のマナーなど小さなことだと思うかも知れませんが、見る人は見ています。
紳士は小さいところも拘っていきましょう。
和室も少なくなっていますが、日本の良き文化ですので風化させずにいきたいですね。
本日も最後までお読み頂きましてありがとうございました。
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