日本人なら覚えておきたい和室のマナー
近年、衣・食・住の欧米化が進み、日本に古くから伝わるマナーというものを知らないと言う人も多くおられると思います。特に最近では和室を好む人が減ってきているということもあって、和室に関するマナーは特に知られていないのではないでしょうか。
因みに我が家では300年ほど続く旧家ですが、祖父や祖母を含めて誰一人守っていませんし、恐らく知らないと思います(笑)
しかし、招待された時には覚えておいた方が良いのではないかと思うのです。そんな和室のマナーについて述べていきたいと思います。
敷居や畳の縁は踏まない
踏んではいけない理由というのは数々存在します。
「敷居が高い」「敷居をまたぐ」などの言葉は耳にする機会も多いと思います。古来より日本では敷居というものは、その家の象徴とされていて、神が棲むとさえ言われています。つまり、敷居や畳の縁を踏むということは、その家の神様やその家の家人を踏むのと同じことに値する行為のようです。
しかし本当のところはどうも、家を大切にしていこうという気持ちの表れだそうです。敷居は基本的に交換するような場所ではありませんし、踏むことによって歪みが生じて障子・引き戸の滑りが悪くなってしまいます。畳の縁に関しては、畳の中で一番弱い部分なので踏んでしまうと傷みやすくなってしまうからなのだそうです。
座る位置について
自分が客人の場合には基本的に、案内された場所に座ることがマナーです。
勧められた席から遠慮して下座に座ると、早く帰るという意思表示となるので注意が必要です。特に案内される時に指示がない場合には、下座に座るようにしましょう。
因みに、出入り口から一番遠い床の間に近い場所が上座で、一番出入り口から近い場所が下座となっています。綺麗な景色が見えるような和室の場合には、よく見える席が上座となる場合があるので注意が必要です。
逆に客人を招いた時には、自身が下座へ座ることがマナーとされています。もちろん和室以外にもエレベーターや円卓テーブル、乗り物に至るまで、配置に関して多数マナーが存在しています。