冬は恋の季節。
クリスマスが終わっても、年が明けて落ち着く頃にはすぐにバレンタインデーがやってきます。
女性は意中の男性に想いを伝えようと準備を重ね、男性は誰からチョコレートを貰えるのかとソワソワする……あるいは、そんな世間の盛り上がりをよそに、「バレンタインなんて」と白けた感情をお持ちの方も少なくないかもしれません。
今回は、そんなバレンタインデーに関するこぼれ話をご紹介しましょう。
聖ヴァレンティヌスの話は教会のこじつけ
女性が男性にチョコレートを贈るのが日本独自の形だというのはよく知られた話ですが、欧米諸国においても、バレンタインデーが男女の愛の誓いの日であること自体に変わりはありません。
しかし、有名な聖ヴァレンティヌスの逸話については、ローマ帝国時代にこじつけで作られた創作であると言われています。
バレンタインデーの前身は、ローマ帝国で2月15日に行われていた豊年祈願の祭りです。この祭り自体は古くから祝われていましたが、キリスト教がローマ帝国の国教となった後は、異教の要素を含む祭事は教会にとって邪魔なものとなってしまいました。
とはいえ、祭り自体を禁止・廃止すると民衆の反感を買うので、キリスト教に関係するものとしてこの祭りを生まれ変わらせる必要があったのです。そこで持ち出されたのが聖ヴァレンティヌスの逸話でした。兵士を結婚させたことを罪とされて処刑されたヴァレンティヌスの話を祭日の由来に絡めることで、この祭りをキリスト教に関係するものとして存続させたのです。
聖なる日も案外、勝手な都合、色々な思惑で創られているものなのかもですね……。
韓国ではホワイトデーにさらに続きがある!
バレンタインデーの一ヶ月後の3月14日、男性が女性にお返しの贈り物をするホワイトデー。これが日本独自の文化であることはよく知られています。
しかし、お隣の韓国ではさらにその続きがあるのです。
ホワイトデーの習慣は日本から韓国にも輸入されていますが、韓国ではさらに一ヶ月後の4月14日を「ブラックデー」と呼び、バレンタインデーやホワイトデーを経ても恋人ができなかった人達が集まって、真っ黒な麺類(チャジャンミョン)やコーヒーを飲食する日とされています。
この習慣は若者を中心にかなり定着しており、小説やドラマでも「今年もチャジャンミョンを食べるはめになりそうだよ……」なんてセリフが普通に出てきたりします。
ブラックデー当日は、若者達が上から下まで真っ黒な衣服を着て飲食店に集まるなど、その徹底ぶりはかなりのもの。ブラックデーのお祝い(?)を大人数で行う場合、恋人がいない男女同士の合コンという意味合いもあり、これをきっかけに付き合い始めるカップルも少なくないようです。
日本にも逆輸入される日がくるかもしれませんね。日本ではひじき、黒豆、イカスミパスタとかでしょうか。
ただ、それで女性に愛想を尽かされて、ブラックデーのお祝いをするはめになっても責任は持てませんが……。
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