道路のカーブに使われているクロソイド曲線を知っていますか?
普段何気なく走っている道路ですが、実はそのカーブ曲線には、綿密に計算された数学的要素があるのをご存知でしょうか。
その一つが「クロソイドカーブ」です。詳しくは「クロソイド曲線」で調べてみると分かります。
クロソイドカーブとは
簡単に言うと、カーブを進むにつれて曲率が大きくなるカーブです。
つまり最初はゆるやかに、途中から徐々に半径が小さくなっていく構造です。実際の車の運転では、カーブを曲がりながらハンドルを切っていくイメージですね。
これは一般の県道、国道、そして高速道路にも使われており、一見、単なる円の一部に見える高速道路のインターチェンジ部分も、クロソイドカーブになっています。
もしもクロソイドカーブでなかったら?
これは「単カーブ」といい、カーブに入った途端に大きな曲率が出現しますから、車なら直線のあといきなりハンドルを大きく切らねばならず、バイクならいきなりフルバンクしないとなりません。
「曲がれそうに見えたけど、曲がれなかった」という事故は、実はこの単カーブであることが多いのです。
今では、道路の新設や改良工事においては、クロソイドカーブが使われていますから、その心配は減ってきています。
三国峠で初めて使われた
戦後、ドイツのアウトバーン建設において、クロソイドカーブは世界で初めて使われました。
そして日本初の場所は、国道17号線の三国峠の群馬県側です。
三国峠は急なカーブが多く、事故多発地帯でしたが、これによってはみ出しなどの事故は激減しました。
今でも峠には「クロソイド記念碑」があり、その歴史を今に伝えています。
いかがでしょうか。これを知ったうえで運転すると、慣れ親しんだカーブが違って見えるかもしれませんよ。