中華料理を食べる際の必須のマナーとは?


中国を旅行した際などに現地の方が「トントントン」と指で軽くテーブルを叩く動作を見たことがありますか?
これは中華料理を食べる時の必須のマナーなのですが、みなさん分かりますか?

 

お茶を注いでもらった時はトントントン

中華料理でお茶を注いでもらった時は、人差し指もしくは人差し指と中指でテーブルを「トントントン」と3回叩くことで「ありがとう」という意味を伝えることが出来ます。
食事中は会話を楽しんでいることも多いので、「ありがとう」と直接伝えると会話が途切れてしまうこともありますよね。
会話を途切らすこともなくジェスチャーだけで感謝の意が表せる、両方にとっても大変良いマナーではないでしょうか。

 

由来は?

諸説あるようですが、一番有力とされている説を紹介します。
中国の清代の皇帝である「乾隆帝」はお茶好きとして有名であり、よく変装して色々な茶館を視察していたようです。
さすがに一人で出かけると危険ですので、用心棒である部下を数人連れて出かけていました。
ん?なんか水戸黄門みたいですね。

長江以南は銘茶が取れるとして有名であり、お茶好きな乾隆帝は当然お茶を飲みに江南に行きたかったのでしょう。
その江南視察の際にある茶館に入りお茶を頼んだところ、茶屋の者が大変見事な茶の入れ方をしたことに驚き、その入れ方を皇帝自ら真似て部下にお茶を注ぎ始めました。
部下にとっては皇帝からお茶を注いでもらうなんて…、もうそんなに有難いことはありません。
失神ものです。
本当であれば土下座して額を地面に打ち付けて御礼をするようなものですが、お忍びで来ており周りに皇帝の身分を隠さなくてはいけません。
それが出来ない代わりに考えぬいた部下は指を曲げてテーブルに指を何度も打ちつけて感謝の意を表したのが由来とされているようです。

 

部下の咄嗟の判断がその後のマナーに繋がる、とても歴史を感じる気持ちの良いマナーですね。
紳士の皆さまは中華料理を食べる際は歴史を感じながら感謝の意を表してみては如何でしょうか。

本日も最後までお読み頂きましてありがとうございました。

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    Bluebook編集部
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