遺伝子に刻み込まれた脅威!?私達が「虫」を嫌いな理由
この世で最も多くの人から嫌われている生き物、それが虫ではないでしょうか。男性には子供の頃から虫好きという人もいますが、女性となるとほとんどの人が虫嫌いですよね。でも、どうして我々はこんなに虫を嫌うのでしょうか。
実は、それには生命の本能の奥に刻み込まれた深い根拠があるのでは……という説が、まことしやかに囁かれています。眉唾ものの話ではあるのですが、女性にミステリアスな雑学を披露したい方にはうってつけかもしれません。
虫は宇宙から来た!?
虫はもともと地球の外からやってきた生物なのではないかという話があります。もちろん科学的に実証された説ではありません。軽いSFくらいに捉えてください。
地球に無数に衝突している彗星。あれって実は巨大な氷の塊なのですが、どこか遠く離れた恒星系の惑星から飛来してきた彗星の中に、虫の卵が氷漬けになって入っていて、それが地球の環境に適応して大繁殖した……と想像してみても、あながち無理のない話だとは思いませんか?
我々人類を含む哺乳類、それに爬虫類や鳥類、魚類といった地球上の生物は、全て原始の生命から段階を踏んで進化してきた過程が化石に残っています。ところが、虫は現在の形に進化する前の段階がないまま、現在とほぼ同じ形で数億年前の地層にいきなり現れるんですよね。これはもう宇宙から来たと考えるしかないのでは……。
虫以外の生物は、みな多かれ少なかれ収斂進化(しゅうれんしんか)という適応の仕方をしています。別種の生物でも同じ環境に置かれれば似たような形になるというもので、ヤモリとイモリ、魚類とクジラなんかが分かりやすい例です。
ところが、虫と似た形に進化している虫以外の生物っていませんよね。地球の生物の進化のルールから完全に切り離されているのが虫なのです。
本能に刻み込まれた「外敵」への恐怖
我々人類のDNAには、原始の生命から少しずつ姿を変えてきた進化の過程が全て刻み込まれています。
人間の胎児は、お母さんの胎内で、魚類のような姿→両生類のような姿→爬虫類のような姿→哺乳類の姿と、次々と進化の過程を辿りながら成長していきます。ところが、この流れの中に「虫のような姿」は存在しません(考えたくもない!)。虫嫌いの方もご安心ください、我々の先祖に虫は入っていないのです。
さて、我々の先祖である爬虫類や原始哺乳類が地上に進出した頃、虫は既に我が物顔で太古の地球を埋め尽くしていました。我々の先祖はこの得体の知れない侵略者達を恐れ、敵意を持ったはずです。
魚類や両生類を経た進化の過程が我々のDNAに残っているのなら、虫という未知の外敵への恐怖や敵意もまた、我々の本能の奥深くに刻み込まれているのかもしれません。だから今でも我々は虫を恐れ、忌み嫌い、その姿を見ただけで背筋が凍る思いを覚えるのかもしれません。
しかし、自分の虫嫌いをアピールするときや、虫嫌いの女性を震え上がらせるときには有効なスパイスとして使えるのではないでしょうか。
ただし、その結果あなたが虫のように嫌われることになっても、筆者は責任を持てませんが……。