覚えておきたい上座と下座の考え方
仕事でお客様を応接室に通したり、会食したりする場合がありますが、その際に非常に大切な事柄が、上座と下座を把握して失礼のないようにすることです。
しかし、応接室、会食、タクシー、階段、エレベーターなど、その時々の場面において、座る位置や立つ位置は難しいものです。
大切なときに迷うことがないよう、その基本的考えをご紹介します。
入り口から遠い方が上座
会食等で和室を使うとき、奥の席はくゆったりできて落ち着け、全体を見渡せるように作られています。反対に手前の席は人や飲食物が出入りし、扉の開閉も多いために落ち着きません。お迎えする側や格下の人が座る場所です。
同様に、床の間が近いほうが上座、円卓では入り口から近いほうが上座となります。また洋室にでは、2人掛けの長く肘掛のあるソファが上座となり、大概の洋室でこれは奥に配置されています。
タクシーでも、運転席の真後ろが一番の上座、2番目はその隣、3番目は助手席となります。
階段ではどうするか
上り階段では、お客様が先に歩いてあなたは後から、下り階段ではその反対に、あなたが先でお客様が後になります。
これには2つの理由があり、お客様より高い位置にならないこと、お客様が転倒したときに防ぐことです。
迷ったらどうする
ここに書いたことは、あくまで原則であって、眺めや冷暖房の風向きによっては、反対にしたほうがいい場合もあります。
そのときには、「本来はそちらに座っていただくのですが、眺めのいい席をどうぞ」と一言添えれば失礼にはあたらず、その後の会話もスムーズになることうけあいです。
あくまでも「お客様に快適にくつろいでいただく」ことが、上座と下座における考え方の基本なのです。
仕事上の関係と言っても、最終的には人と人の関係ですから、気持ちよく過ごしていただくことでビジネスも円滑に進むというものです。