デキない人と思われる?つい間違えやすい二重敬語とは?
社内でも社外でもビジネスの場では敬語はつきものですね。
もちろんビジネスの場に限ったことではありませんが、しっかり敬語が使えていないと、いくらバリバリ仕事が出来たとしても「ん?この人は大丈夫か?」といらぬところで評価を下げてしまいかねません。
もちろんBluebookの読者の皆さんは大丈夫かとは思いますが、念のため確認してみても良いかも知れませんね。
そもそも二重敬語とは?
二重敬語とはひとつの言葉に同じ種類の敬語を二重に使った間違った言い方のことを言います。
冒頭で紹介しました「資料はご覧になられましたか?」も二重敬語です。
詳しく見てみると「ご覧になる」がすでに尊敬語ですね。
その「ご覧になる」という尊敬語に「…れる」という、これまた同じ尊敬語を重ねて使用してしまっているため、間違った敬語の使い方になっています。
二重敬語はこのパターンが多いですね。
この場合は
が正解です。
間違いやすい二重敬語まとめ
1. 「お帰りになられました」
丁寧そうな言い方なので「社長はお帰りになられました!」などと勢い良く言いたいところですが…間違いです。
これは「お〜になる」が尊敬語ですが、それにまたしても「…れる」が入ってきてますね。
正解は
「帰られました」
のどちらかになります。
2. 「ご希望になられる」
これも①と似ていますね。
正解は
「希望される」
のどちらかです。
3. 「おっしゃられました」
これは「おっしゃる」自体が尊敬語ですね。
正解は
「おっしゃいました」
だけでOKです。
4. 「お越しになられました」
もうどこが違うか分かりますね。
正解は
「お越しになりました」
です。
5. 「ご注文をお承りしました」
これはちょっと今までとは違います。
同じ二重敬語でも今回は尊敬語ではなく「謙譲語」を二重に使っています。
二重敬語は「同じ種類の敬語」を二重にして使うということでしたね。
「受ける」の謙譲語の「承る」と、「お~する」は付け足し型の謙譲語です。
正解は
「ご注文をお受けしました」
です。
6. 「拝見させて頂きます。」
これは結構使ってしまっているという方も多いかも知れませんね。
かくいう私もこの言葉を多様していた時期がありました…。
「拝見」と「頂く」という謙譲語を二重で使用していますね。
正解は
「拝見いたします」
ですね。
使っても大丈夫。許容されている二重敬語
元々の使い方として間違っていますが、時代とともに慣例として許容されている二重敬語もあります。
1. お伺いする
2. お召し上がりください
この二つは良く聞きませんか?
どちらも二重敬語の形ですが、現代では使っても問題ないとされています。
いかがでしょうか?
ついうっかり使ってしまっているかも…という方はこの機会に注意してみると良いかもしれません。
許容されている二重敬語からも分かるように、言葉もマナーと同様に時代によって変化していくものということが改めて分かりました。
とはいえ、美しい日本語の言い回しはこのまま後世まで変わらず残っていて欲しいものです。
本日も最後までお読みいただきましてありがとうございました。