社会の常識「昇進・栄転」喜ぶ人、ねたむ人


もし知人や同じ職場の人が昇進や栄転した場合、あなたは喜んでお祝いしてあげることができますか?

本人にとっては大変に嬉しいことではありますが、お祝いする側からしてみれば複雑な思いもあるかと思います。特に同じ職場で昇進した裏側では、昇進できなくてがっかりした人もいるのです。

「喜ぶ人・ねたむ人が入り混じる中」で、一番スマートな対応をしてこそ紳士の中の紳士。社会人としても知っておきたいマナーを一緒に考えていきましょう。

 

知人や同僚が昇進・栄転したときの対応


先程もお話したように、喜ぶ人がいるということは落胆しねたむ人もいるということです。派手なお祝いは避け、昇進祝いなどは親しい同僚だけにしておきます。職場で決まったお祝いだけで十分なので特別なお祝いは不必要です。

では栄転の場合ですが、今いる職場から他の職場への移動なので昇進とは少し違った意味合いを持ちます。転勤に近いお祝いごとになるので会社の決めた送別会とは別に餞別が必要となります。

餞別は特に親しくしていた場合で金額は「1万円」くらいが相場、表書きは「御餞別」「祝御栄転」と書くのがよいでしょう。ですが、ここで注意していただきたいのは、それは実は周りにからは「栄転に見えても実は左遷だった」といった場合があるのです。

ですから先走ったお祝いは避け、会社の正式な発表を待つことが大切といえます。

 

自分が昇進・栄転したときの対応


本人、家族にとってはとてもめでたくうれしいことですが、周囲にはあまり吹聴しないほうがいいでしょう。先程もお話したようにあなたの昇進や栄転をねたんでいる人もいるということです。

特に内定した段階で話すことはマナーに反することですので、正式な決定が出てからにしましょう。職場で開いてくれる祝賀会や送別会などは喜んで受けてください。

転勤などでもらった餞別のお返しはしなくてもいいですが、新しい任地に着いたときには必ずお礼状を出します。その際には、その土地の名産物を一緒に贈ることで、気の利いたお返しにもなります。

 

昇進や栄転というのは多くの人の目標であり、人生を左右する出来事であるがために、様々な思いを抱いている人が少なからずいるもの。

事実だけ見ればめでたいことでも、その裏で動く感情や思いは、そう単純ではないことが多いです。

どんな時でも一歩引いて、客観的に周りの状況や感情を汲み取ることができれば、多くの人が働きやすい雰囲気を作り出すことができるのと同時に、あなた自身にとっても居心地の良い職場環境をつくることにもつながってくるのではないでしょうか。

以上、今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

top photo by: Cydcor

  • アバター画像
    Bluebook編集部
    Facebook Twitter Google Plus
    サイト
    「Bluebook 紳士録」は、日々の生活で必要な紳士の役立つ「マナー」や「知識」情報を配信していきます。日々のちょっとした「知らない」「分からない」を解決したい。